介護者自身の心のケア

クリスマスローズ

2006年12月06日 14:27

介護をはじめてしばらくたったころ、デイサービスに行っている母たちが帰ってくる時間だと時計を見上げた瞬間、急に涙があふれて一人で大声で泣き出してしまいました。









私一人だけの自由な空間はこれから先どこにもないのだと思うと絶望感に襲われました。

でも母たちには私の介護がどうしても必要だし、これからの生活を不安に感じているのは私より母たちのほうだということは分かっています。

こんな気分になるときは、経験上体を動かすことが一番です。夕食の支度、どこかを特別にきれいにすること、ルーチンワークを頑張ると私はブルーから脱出することが多いのです。

そしていつだったか、テレビで老老介護の果てに息子さんがお母さんを殺してしまった事件を取り上げて「介護は究極の家事なのです。」とどなたかがおっしゃっていました。

私はその言葉がとても新鮮で嬉しく思えたのです。
これこそ私にとっては生涯忘れることの出来ない言葉です。
言葉の持つ力てすごいです。(テレビでこのことをおっしゃっていただいた方はどなたなのでしょうか)

そうなんだ、介護って家事なんだ。なにも母達とぴったり一緒にいたり、私の何かを犠牲にすることではなくて家事のスキルを上げればいいんだ。介護は究極の家事なんだものね。

というわけで私自身の心のケアはある日突然耳に飛び込んできた
「介護は究極の家事」という言葉がしてくれました。

二人の母の介護を相談したとき夫が「普通は無理だと思うけど、君なら出来るかもね。」と言ってくれた言葉と、うちのネコのノエルも介護者自身の心をケアしてくれています。


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