介護者自身の心のケア

介護をはじめてしばらくたったころ、デイサービスに行っている母たちが帰ってくる時間だと時計を見上げた瞬間、急に涙があふれて一人で大声で泣き出してしまいました。










私一人だけの自由な空間はこれから先どこにもないのだと思うと絶望感に襲われました。

でも母たちには私の介護がどうしても必要だし、これからの生活を不安に感じているのは私より母たちのほうだということは分かっています。

こんな気分になるときは、経験上体を動かすことが一番です。夕食の支度、どこかを特別にきれいにすること、ルーチンワークを頑張ると私はブルーから脱出することが多いのです。

そしていつだったか、テレビで老老介護の果てに息子さんがお母さんを殺してしまった事件を取り上げて「介護は究極の家事なのです。」とどなたかがおっしゃっていました。

私はその言葉がとても新鮮で嬉しく思えたのです。
これこそ私にとっては生涯忘れることの出来ない言葉です。
言葉の持つ力てすごいです。(テレビでこのことをおっしゃっていただいた方はどなたなのでしょうか)

そうなんだ、介護って家事なんだ。なにも母達とぴったり一緒にいたり、私の何かを犠牲にすることではなくて家事のスキルを上げればいいんだ。介護は究極の家事なんだものね。

というわけで私自身の心のケアはある日突然耳に飛び込んできた
「介護は究極の家事」という言葉がしてくれました。

二人の母の介護を相談したとき夫が「普通は無理だと思うけど、君なら出来るかもね。」と言ってくれた言葉と、うちのネコのノエルも介護者自身の心をケアしてくれています。



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2006年12月06日at 14:27 │Posted by クリスマスローズ │Comments(3)介護のヒント
この記事へのコメント
私一人だけの自由な空間はこれから先どこにもないのだと思うと絶望感に襲われました。
(クリスマスローズさんのひしひしとした悲痛な気持ちが伝わってきます)

介護は究極の家事なのです
(そうですよね~、家事ってエンドレスで
家族が気持ちよく暮らせるようにって言う究極の縁の下の力持ちですものね)

視点を変えればたいていの事は乗り越えられるかもなどといわれますが
その時点にたったとき
心に少しの余裕もないとどうしてもその視点を変える事が出来ない
完全な八方塞

これがつらいですよね~

最近はちょっと時間を置くなどという方法が分ってきましたが
若かりし頃はとにかく先のことばっかり考えてしまってね^^

でも、この老人介護はその場勝負の事があって
待っていてくれませんよね~ちょっと目を離せば危険な事はいっぱいだし

介護1年ぐらい経つとリズムが出来てくるかもしれないけれど
ご本人たちは同じ状況ではないしもちろん自分も
絶えず変化して年老いていくわけで
流動的というのが予想つかないので介護するほうも不安になってしまい
ますよね

介護者同士の話し合いはどうですか・
盛んですか?

クリスマスローズさんは
今、一番したいことってどんなことですか?^^

猫ちゃんやわんちゃんは本当にいやしですね
ノエルは本当にかわいいわ^^
Posted by いまここに at 2006年12月12日 03:32
介護は究極の家事なのです
(そうですよね~、家事ってエンドレスで
家族が気持ちよく暮らせるようにって言う究極の縁の下の力持ちですものね)

この後に言葉足りずでしたので
ちょっと書き足しますね~

更に、介護となるとオールマイティに対応しなければならないところが
究極と思われる?
クリスマスローズさんの場合は
しかもお2人の老人介護のエキスパートになっていくため
毎日いろいろ工夫なさっている
すごく貴重な体験ですね

お年寄りたちって私たちが思っているよりも
もっともっとタフでこの世を生き抜いてきているから
ジ~と見ていると
ちゃんと自分の事が分っているのではと思います^^

そういう経験豊富な彼らを相手に接するわけですから
なんというか、ごまかしがきかないというか
すごいことで、これ以上の家事のステージはないのではないかと
もしその中を上手に切り盛りしていく事が出来たら。。。
という意味が
介護は究極の家事?といっているのではと思うのですが^^
Posted by いまここに at 2006年12月13日 01:38
母達の介護をしていて大事だなと思うのは食事の用意です。

母達は朝8時、お昼12時、夕食6時を過ぎるととてもお腹がすくみたいなんです。

私も毎日絶対に食事の時間に遅れないかというとそうでもないのですが、
極力時間厳守で用意をしています。

夕食の時間が遅れるということはすごーく悪いことで、歳をとるとお腹がすくと我慢できなくなるようで二人とも機嫌が悪くなります。

介護は究極の家事というのは、相手への深い理解とか、愛情とかより日常の小さなことをひとつひとつ解決すれば、それが介護になるのだという風に私は感じています。

だから、相手に私の持っているものを全部あげたり、いつもいつも相手のことを考えていたりする必要はないのだ。(まぁ あたりまえですけど 私は母たちを愛さないといけないみたいに思っていたんです)

白雪姫が、7人の小人のためにお料理したり、お掃除したりして小人達の帰りを待っていたでしょ。

私の介護のイメージはあれです。でも白雪姫は小人達が好きだったけど王子様と結婚しました。

なんだか支離滅裂になってしまいました。
Posted by クリスマスローズ at 2006年12月13日 16:42
 
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